エルディア人とマーレ人の違いをわかりやすく解説

進撃の巨人
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進撃の巨人で語られることの多い民族として、

ユミルの民を含むエルディア人マーレ人という二つの民族があります。
(主人公のエレンはエルディア人)

この二つの民族の違いを理解することは、

複雑な進撃の巨人のストーリーを理解するために大事な部分です。


この記事では、エルディア人とマーレ人の違い、彼らの複雑な関係性について詳しく解説します。
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歴史的背景

エルディア人の歴史

進撃の巨人の作中で分かっているエルディア人の歴史は、約1800年前に遡ります。

始祖ユミル・フリッツが大地の悪魔と契約し、巨人の力を手に入れました。
(終盤まではこういう説明になっていた)


ユミルの死後、ある出来事を繰り返しながら現在の九つの知性巨人に分けられ、

エルディア人によって継承されました。


エルディア帝国はこの力を使って他国を支配し、長い間世界の覇権を握っていました。


しかし、平和主義者の145代目フリッツ王カール・フリッツによりこの覇権は終わります。

カールと一部のエルディア人はパラディ島へ

やがてエルディア帝国で内戦「巨人大戦」が勃発します。

表向きの話として長く世界(パラディ島以外)に伝えられていた歴史は、
簡単に言えば、

「マーレの英雄ヘーロスの活躍により、
マーレはエルディア帝国を打倒し、
カールは一部の国民を連れてパラディ島に退き壁の中に籠った」

でした。

実際は簡単に書くと、

「平和主義者カール・フリッツは戦いを嫌い、
さらにエルディア帝国に虐げられ続けたマーレに心を痛めていた。

そのためエルディアの貴族タイバー家やマーレのヘーロス達と結託し、
出来る限りのエルディア人達とパラディ島へ移住し壁の中へ籠った」

というものでした。

タイバー家は戦鎚の巨人を管理していた一族。


カールはパラディ島に向かい、始祖の巨人の力で超大型巨人を使い、

ウォール・マリア、ウォール・ローゼ、ウォール・シーナの3重の壁を作ります


そして進撃の巨人でヒストリアにフリーダがしていたように、

一緒にきたエルディア人の記憶を改組


こうして壁外のことを知らないエルディア人達(と一部それ以外の民族)が住むパラディ島、

という一種の国のようなものが出来上がります。


これが現在のエレン達がパラディ島の壁の中に住んでいる理由です。

パラディ島以外のエルディア人達

エルディア人達はパラディ島に全員が移住したわけではありません。


エルディア帝国に迫害され、エルディア帝国を打倒したマーレに

かなりの人数が住むようになりました。


マーレに住むエルディア人は、マーレの教育もあり、

パラディ島に行ったカールやエルディア人達を

島の悪魔」として嫌悪するようになりました。


パラディ島のエルディア人とは同じエルディア人であるにも関わらず、

一方的に嫌悪し、殲滅したいと思っているほどの思いを抱いています。


ガビやライナーの母親の言動を見ていると、

本気で「自分達が迫害されているのはパラディ島のエルディア人達が存在するからだ」

と思っているように感じられ、この同民族間の対立は根深いものになっています。

マーレ人の歴史

マーレは巨人をもつエルディア帝国に倒され、

エルディア帝国を打倒するまでエルディア帝国の支配下で長い間苦しみました。


約100年前にマーレ人はエルディアの内紛巨人大戦を利用し、

エルディア帝国を打倒


マーレ人はエルディア人の巨人の力を手に入れ、逆にエルディア人を支配する立場になります。


マーレ人にとってエルディア人は過去自分達を迫害した民族であり、

さらに巨人化が可能という恐ろしい民族です。


反面、巨人大戦の結果九つの巨人(知性巨人)のうち、

始祖以外の知性巨人を手に入れたマーレは

国内のエルディア人をマーレの戦士として戦争などで使うようになり、

エルディア人はマーレの強大な戦力となりました。


エレンの活躍する進撃の巨人の時代では、

巨人の戦力は対策されそうになっているもののまだまだ最強の軍事力でした。


マーレ軍の戦力は巨人の力が大きかったため、

実際のところマーレ国の覇権はエルディア人の力で成り立っているとも言え、

マーレはエルディア人を利用するような立場になっています。


ただし、エルディア人自体は脅威の存在なので、レベリオ収容区に隔離され、迫害されています。

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社会の違い

エルディア人の社会

エルディア人は、マーレ国内で厳しい差別と迫害を受けています。

マーレに住むエルディア人はレベリオ収容区に閉じ込められ、

特別な腕章をつけることを強制されています。


エルディア人の社会は抑圧の中で成り立っており、

自由や権利が制限されています。


ただし、エルディア人であっても「マーレの戦士」になれば、

「名誉マーレ人」になることが出来ます。(自由な生活が出来るようになる


この場合の「マーレの戦士」は知性巨人の継承者になることなので、

これは寿命13年を考えれば自身を削ることになります。


それでもライナーのように家族のためにも

「マーレの戦士」になろうとするエルディア人は多数います。

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マーレ人の社会

現代のマーレという国は、エレンの住むパラディ島の外にある大きな国です。


マーレ人は、エルディア人を支配する立場にあり、

彼らの巨人の力を利用して軍事力を強化しています。


マーレは軍事国家であり、他国と対立が多く戦争に勝利し続ける必要があり、

そのために民族的には敵視しているはずのエルディア人を利用しています。


フクロウとグリシャとグロス曹長の会話や言動からも分かりますが、

基本的にはマーレ人はエルディア人を同じ人間として見ていない節があり、

根深い差別意識を持っているようです。

能力や役割の違い

エルディア人の能力と役割

エルディア人は巨人化能力を持つため、特にマーレ軍において重要な戦力となっています。
(厳密にはエルディア人の中のユミルの民のみ)


巨人の脊髄液を注射したり、

ジーク(エルディア王家の血筋)の注射と咆哮で巨人化できる民族です。

エルディア人以外はこれが出来ません。


戦士候補生として選ばれたエルディア人はマーレの戦士になり、巨人の力を利用して戦い、

マーレのために働くことが期待されます。



その代償として命を賭けることになりますが、そのような人物の中に

作中のライナー、ベルトルト、アニ達がいます。


エレンが生まれ地ならしをするまでの時代は、

ちょうど巨人の力を兵器が上回ろうとしている時代でした。


対巨人兵器が作られ、マーレの巨大な戦力だった巨人の力は

徐々に世界にとって対抗可能なものになっていく、そんな時代です。


エルディア人にはそのような感覚はほとんどなかったでしょうが、

もし地ならしもなく、パラディ島を放置していた場合、

ゆるやかに巨人の能力を超えた兵器が進化し、

巨人の能力に依存していたマーレ軍は倒されるようになっていたでしょう。

マーレ人の役割

マーレ人は巨人化能力を持たないものの、多数のエルディア人を管理し、

その力を利用する立場にあります。


彼らはエルディア人を厳しく監視し、巨人の力を軍事的に利用しています。


ただし、実はマーレのエルディア人への迫害は、他の国に比べゆるいものでした。


マーレはエルディア人を迫害しているものの、戦力としては期待している存在です。


でも巨人化させることができないマーレ以外の国にとってはエルディア人はただただ、

エルディア帝国からマーレまで続く、恐ろしい巨人化能力を持った民族です。


物語上のマーレの役割はエレン達の主敵のような存在でありながら、

他の国に比べればエルディア人を迫害していないほう、という複雑な立ち位置です。



また、マーレの裏の支配者はタイバー家で、タイバー家はエルディア人なので、

エルディア人を迫害するマーレの裏の支配者はエルディア人、

という複雑な構造があります。

まとめ:エルディア人とマーレ人の違いをわかりやすく解説

進撃の巨人におけるエルディア人とマーレ人の違いは、

単なる民族の違いにとどまらず、エルディア帝国時代から始まる歴史的背景や複雑な社会構造、

巨人の力を巡る争いによって形作られています。


全体としてはエルディア人はマーレでは抑圧され、

レベリオに隔離されている存在です。


しかし、実は本当のマーレの支配者はタイバー家。
(とは言っても、マーレの国を作り上げているのはマーレ人の幹部)


進撃の巨人の物語上、エルディア人をマーレが抑圧しているというイメージが強いですが、

マーレ以外のほうが遥にエルディア人にとって厳しいというのが実態でした。


また、マーレは戦力としてのエルディア人の巨人化能力に依存しているため、

マーレにとってある意味ではエルディア人は必要な存在になっています。


エルディア人とマーレ人の対立や差別と抑圧の中で展開される物語は、

読者に多くの考えさせられるテーマを提供しています。

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