進撃の巨人の前半の鍵になるキャラに
ライナー、ベルトルト、アニの3人がいます。
ライナー達はエレン達にはパラディ島の出身だと言っていましたが、
実はマーレ人であり、嘘をついていました。
ライナー達にはエレンには言えない目的がありました。
その過程で、ライナーとベルトルトはウォールマリアやウォールローゼを壊します。
ライナーとベルトルトとアニ(=マーレ)の目的
ライナーとベルトルトとアニは、
最初始祖の巨人の力(=座標)を手に入れるために動いていました。
ライナー達はマーレ国の人間であり、
マーレから始祖奪還を命令され、パラディ島に乗り込んでいました。
目的はパラディ島の始祖の巨人を手に入れること。
ただ、始祖の巨人の能力を誰が持っているかは、
はっきり分かっていませんでした。
王家が持っているはず、ということのみが分かっていました。
まず、誰が始祖を持っているのかを知る必要がありました。
実際は始祖の巨人の力を持っていたのはレイス家のフリーダ・レイスでしたが、
王として壁内でふんぞり返っていたのは本物のレイス家の人間ではなく、
偽物でした。
王家を調べてもたどり着けるのは、偽物の王です。
パラディ島の王家は不戦の契りという縛りを自らに課していたため、
始祖の巨人の力で地ならしを起こされることはたぶんない、
とライナー達は思っていました。
それでも万一の始祖の巨人の能力で地ならしが始まってしまう事態は
絶対に避ける必要があったため、慎重に行動していました。
ライナー達は地ならしを発動されないギリギリのラインで、
どうにかして始祖の巨人の能力者をあぶりだす必要がありました。
ライナー達(というかマーレ)の目的は、
「地ならしの発動を防ぎながら、始祖の巨人の能力を奪還すること」
ということです。
これはマーレから受けた指令に近い意味での目的です。
ライナーがマーレの戦士として鎧の巨人の能力者になったのには、
母親や父親との関係があり、かわいそうな感じのあるライナーの生い立ちや親子関係もありました。
結果としては、ライナーが求めていた父親との親子関係の再構築は出来ず、
失意の状態でパラディ島に向かっています。
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ライナーとベルトルトはなぜ壁を壊した?
ライナーとベルトルトとアニが知性巨人になり、
一気にパラディ島を攻略すること自体は
地ならしがない、知性巨人もいないという前提ならおそらく可能です。
それをしなかったのは壁内の始祖の巨人を持つ誰かが、
地ならしを絶対に起こさないとは言い切れないからでした。
だから壁を壊すという手段に出ました。
直接壁を壊したのはライナーとベルトルトで、
アニはタッチしていません。
地ならしを起こされない、かつ始祖をあぶりだしたい。
その範囲の行動で、始祖巨人の能力を持つのが誰かを知る必要がある。
そのために1枚ずつ壁を壊すことになったということです。
845年にエレンのいたシガンシナ区、ウォール・マリアの1枚目の壁が破壊されました。
(厳密には扉)
この結果、エレンの母親であるカルラがエレンの目の前で無垢巨人に食べられ、
エレンは巨人を激しく憎むようになりました。
さらにエレンの父親グリシャがエレンに注射で始祖の知性巨人を託します。
ウォールマリアを壊したライナーとベルトルトは
その混乱に紛れ壁内に潜入しました。
ライナーとベルトルトとアニはマーレの人間であり、
パラディ島の人間ではありません。
唐突に湧いてきたら不自然です。
ライナー達がウォールマリアを壊し、
壁の外の無垢巨人を侵入させれば大惨事になり、
壊滅的な損害を受ける場所が多数発生します。
この大惨事を受けた場所、出身になりすますことで、
兵団に入る動機も説得力が生まれるし、
家がなくても親族がいなくても何も疑問がなくなります。
なので、壁を壊すことはライナー、ベルトルト、アニにとっては都合が良いことでした。
これらが理由でライナー達は壁を壊しました。
この時点のライナー達にとっては
パラディ島の人達は「島の悪魔」なので、
誰がどうなろうと知ったことではない、という程度の認識だったはずです。
この後しばらく様子見するも、始祖の巨人があぶり出される、
という状態にはならず、ライナー達は次の行動に移ります。
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ライナーとベルトルトとアニが取った行動
5年後、850年にライナー達は、
2枚目の壁ウォール・ローゼのトロスト区の扉を破壊します。
しかし、エレンが知性巨人化し、トロスト区の破壊された扉を岩で埋め、
トロスト区を奪還しました。
(厳密にはトロスト区の扉のみの破壊)
これを見ていたライナーとベルトルトは
エレンが知性巨人になれることを知ります。
この出来事で、エレンが始祖か進撃か顎の巨人のどれかを持っている、
ということをライナー達は知りました。
(マーレはそれ以外の巨人の能力を持っているので)
2枚目を壊した後、色々あった末、
ユミルがヒストリア達を守るため巨人化。
ユミルがマルセルの持っていた顎の知性巨人の能力者であることが分かります。
元々マーレの戦士としてパラディ島に送り込まれたのは、
ライナー、ベルトルト、アニに加えて顎の巨人の能力者マルセルの4人でした。
(ジークとピークはこの時点ではいない)
マルセルは4人でパラディ島の壁の中に向かう途中、
無垢巨人に襲われ食べられていました。
この時の無垢巨人がユミル。
ユミルが顎だと分かった結果、
エレンは残りの始祖か進撃の能力者であることが分かります。
10巻で衝撃のライナーとベルトルトが鎧の巨人と超大型巨人だと
明かす流れはこれらが判明したことで生まれました。
エレンが知性巨人の能力を持っていて、
ユミルが顎の知性巨人の能力を持っているということは、
ライナーとベルトルトにとっては、
もう少し努力し、二人を連れ帰れば故郷(マーレ)に帰れる、
始祖奪還という使命をやっと果たせる、ということだからです。
そしてライナーはエレンに自分達が鎧の巨人、超大型巨人であることを告白し、
始祖or進撃であるエレンと、
顎であるユミルを連れ去ります。
実際の所、エレンは始祖の巨人の能力者だったので、
このままライナーとベルトルトがエレンとユミルを連れて帰れていれば、
アニを失ったマイナスがあっても、おそらくかなりの功績になっていたはずです。
そういう意味では、この時点ではライナーとベルトルトの目的は果たせそうな状態でした。
しかし、結局エレンは兵団に奪還され、ベルトルトはアルミンに食われ、
アニは硬質化したままパラディ島の監視下、という状態で
調べ上げたパラディ島の情報とユミルだけを連れ帰ることになりました。
ライナーの帰還後、マーレは中東連合との戦争へ。なぜ戦争になった?
マーレと中東連合との戦争が起きたことには、
ライナーやベルトルト達の始祖奪還計画が失敗し、
さらにベルトルトの超大型巨人とアニの女型の巨人が失われたことが関係しています。
ライナーとベルトルトは
「巨人を憎むエレンが始祖の巨人の能力を持っている」
という情報をマーレに持って帰れたものの、
アニをパラディ島の兵団に奪われたまま帰還。
さらに、ベルトルトの大型巨人が
パラディ島住民であるアルミンに食われ渡してしまう、
という大失態がありました。
実際マーレへの帰還後、ライナーは鎧の能力を剥奪されそうになります。
(鎧だけ引っ剥がすとかは出来ないと思うので、他の候補生に食われる)
ユミルの顎の巨人の能力は元々マーレのマルセルが持っていたものなので、
ユミルを連れて帰ったところで、プラスにはなりません。
マーレにとっては、パラディ島にライナー達を派遣した結果、
始祖は奪還できず、アニの女型の巨人の能力と
ベルトルトの超大型巨人の能力を失うという状態になりました。
知性巨人はマーレ軍にとって大きな戦力でした。
マーレから巨人能力が2体も失われたことにより、
チャンスだと思われてしまい、マーレ編の最初の中東戦争が始まります。
一見唐突に見えるマーレと中東連合の戦争は、
ライナー達が派遣された結果、知性巨人を複数失ったことにより生まれた、
という流れになっています。
知性巨人はマーレにとっての大きな軍事力なので、
知性巨人が減少したということは、中東連合にとってのチャンスになります。
それまでとの繋がりが分かりにくいマーレ編の冒頭の唐突な戦争シーンは、
これを踏まえると分かりやすくなるかなと思います。
ライナーの情報とヴィリー・タイバーの演説
マーレへ帰還したライナーのもたらした
「巨人を憎むエレンが始祖の巨人の能力を持っている」
という情報は大きなものでした。
マーレ編はややこしい、難しいと言われていますが、
これを知ると少し分かりやすくなると思います。
タイバー家の演説があったこと、
その演説内容はこの情報が手に入ったことで生まれたからです。
「巨人を憎むエレンが始祖の巨人の能力を持っている」
ということは、島の悪魔であるパラディ島のエルディア人(エレン)が
マーレ、及びパラディ島以外の国に敵対心を持っている、ということです。
タイバーはそれを利用し演説を行い、
さらに演説中に自分がそのエレンに襲撃されることで、
世界中にエレン及びパラディ島の脅威を伝えることに成功しました。
もしエレンではなく、例えば従来通り王家のフリーダが
始祖の巨人の能力をそのまま持っていたとしたら、
タイバー家の演説は出来ません。
「今まで黙ってたけど実は地ならしがなかったのは
王家が始祖を持ってて不戦の契りがあったから。
でもエレンが持っちゃった。超やばい。」
というような内容でヴィリー・タイバーが演説している途中でそのエレンが演説中のタイバーを襲撃、
大惨事になりました。
その結果、
世界中「ほんとだ!超やばい!」
という流れになっていったのがタイバーの演説とその効果です。
もしエレンでなく王家のフリーダが始祖を持っていたままなら、
「今まで黙ってたけど実は地ならしがなかったのは王家が持ってて不戦の契りがあったから。
今でも王家のフリーダが持ってる。・・・安全だね」
世界中「超安全!」
になってしまいます。
そうなってしまうと、タイバーが守ろうとしているマーレは各国と敵対したまま、
パラディ島との対立も抱えたままになってしまいます。
そうならず、各国が対パラディ島で一致できたのは、
王家の不戦の契りに捉われないエレンが始祖を持っている、
という情報をライナーがマーレに持ち帰ったからでした。
まとめ:ライナーとベルトルトとアニの目的とその後
ライナー達は始祖の巨人の能力を奪還する「始祖奪還計画」のために
パラディ島に侵入しました。
実質的には侵入というか、攻撃だと思います。
壁を徐々に破壊していくうち、
エレンが知性巨人の能力を持っていることを知り、
ユミルが顎の巨人のマルセルを食べた無垢巨人だったことが分かりました。
ライナーとベルトルトはエレンに自分達の正体を告白、
エレンに一緒に来てほしいと言うも断られ巨人化、
ライナーとベルトルトが裏切り者だったことにエレンは激怒、
戦闘になります。
エレンとユミルをマーレに連れ帰ることが出来ていれば、
ライナー達にとっては戦果になっていたはずですが、
実際は兵団にエレンを奪還されました。
さらにベルトルトはアルミンに食べられ巨人化能力を奪われ、
アニは硬質化したまま兵団の管理下にある、
という大失態の状態でマーレに帰ることになります。
ライナー達がアニとベルトルトの巨人化能力を奪われた結果、
軍事力の落ちたマーレは中東連合との戦争になってしまいます。
ただ、ライナーのもたらしたエレンの情報はタイバーの演説に繋がり、
敵国の多いマーレは各国と一致してパラディ島と戦う、という形での成果となりました。