進撃の巨人の謎めいたシーンの一つとして、
いわゆるダイナ巨人にエレンがパンチした時、
知性巨人の能力者であるライナーやアニが「ビリッ」と感じ、
座標(始祖の巨人の能力)が発動したようなシーンがあります。
進撃の巨人(12) (週刊少年マガジンコミックス)
この記事ではこの時エレンがなぜ座標(始祖の巨人の能力)を使えたのかの解釈と
座標について書いていきます。
座標(始祖の巨人の能力)とは?
座標、または「始祖の巨人」の能力は、
パラディ島のエルディア人の歴史と深く結びついています。
始祖の巨人の能力は様々ですが、大きな特徴として下の2点があります。
- 巨人の制御: 座標の力を持つ者は、他の無垢の巨人を操ることができます。これにより、巨人を戦力として利用することが可能です。(例:地ならし)
- 記憶の操作: 座標の力は、エルディア人の記憶を操作する能力も持っています。この力を使って、過去の記憶を消したり改変したりすることができます。
(例:カール・フリッツやフリーダの記憶操作)
巨人の制御
物語終盤でエレンが地ならしを起こすことができたのは、
巨人を操作することができるという始祖の巨人の能力(=座標)を使ったからです。
この能力の発動のためにエレンはジークと接触し「道」に入ることができ、
地ならしを起こすことに成功しました。
地ならし=三重の壁の超大型巨人を使い、世界を踏みつぶし平らにすることなので、
始祖の巨人の力(座標)がなければ不可能です。
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記憶の操作
初代レイス王(カール・フリッツ)は、エルディア人を引き連れパラディ島にやってきた時、
始祖の能力で連れてきたエルディア人の記憶を改変しました。
これが理由でパラディ島のエルディア人達(エレンやアルミンなど)は、
壁がなぜ出来たのかもよく分からないし、壁の外も分からないし、
その話が親などからも伝わっていないという状態になっています。
ヒストリアのエピソードの中に
フリーダ・レイス(グリシャの前の始祖の巨人の継承者)と会話をした後、
その記憶を消されるシーンがあります。
フリーダがヒストリアの記憶を消すことができたのは
始祖の巨人の継承者だったからです。
エレンの座標の能力の条件
エレンの座標の能力の条件
エレン・イェーガーが座標の能力を発揮するには、
特定の条件が必要でした。
以下に、エレンがこの能力を使えるようになった要因を詳述します。
進撃の巨人の民族のうち、
エルディア人のみが巨人になることができるため、
エレンが座標の力を使うためにはまずエルディア人であることが必要です。
さらに王家以外の始祖の巨人の能力の発動には複雑な条件があります。
- 王家以外の始祖の巨人の能力者
- 王家の巨人能力者
- この両者の接触
エレンが始祖の巨人の能力を発動する場合は王家以外の始祖の巨人の能力者と、
もう一人王家の血筋の巨人の能力者が必要ということです。
いわゆるダイナ巨人にエレンがパンチした時座標が発動し、
ライナー達が「ビリッ」と感じたのはこれが理由です。
エレンはグリシャとカルラの子で、二人とも王家ではないので、
エレンは「王家以外の始祖の巨人の能力者」になります。
ダイナ巨人は元はグリシャの妻であり、エルディア復権派であり、
フクロウがどこからか連れてきたエルディアの王家の女性でした。
ダイナはマーレでエルディア復権派であることがばれてしまい、
グリシャと共にパラディ島に連れてこられ、
「楽園送り」(強制的に無垢の巨人にさせられる)となります。
そのためダイナ巨人は、「王家の巨人能力者」という条件にあてはまります。
結果、この二人が接触したことで一時的に座標の能力が発動しました。
エレンと「始祖の巨人」の関係
当たり前ですがエレンが座標の能力を使えるのは、
エレンが「始祖の巨人」の能力を持っているからです。
しかし、エレンは王家の血筋ではないため、
本来ならば始祖の巨人を継承することはないはずでした。
元々「始祖の巨人」はレイス家(=フリッツ家)が代々継承していた巨人で、
エレンの前はわずかの時間だけグリシャ、その前はレイス家のフリーダでした。
最初ライナーやベルトルト達も王家が座標の力を持っているのでは?と考えていました。
「始祖の巨人」は地ならしを起こせ、記憶を改変できます。
この力をわざわざ王家が手放す理由がありません。
ところが実際はエレンが始祖の巨人の能力を持っていました。
理由はエレンの父親、グリシャ・イェーガーが
始祖の巨人を継承していたレイス家を襲撃し、始祖の能力者フリーダ・レイスを倒し、
始祖の巨人の能力を奪ったからです。
この時既にグリシャは「進撃の巨人」の能力者なので、
それを引き継いだエレンは、
「進撃の巨人」と「始祖の巨人」の2つの巨人の能力を持つことになります。
動き出すストーリー
「不戦の契り」に縛られたレイス家が始祖の巨人の能力(座標)を継承していたため、
「不戦の契り」を破ることができない代々の継承者は、
壁の外の無垢の巨人を排除することができませんでした。
これが壁の外の無垢の巨人にパラディ島の人々が苦しんでいる理由です。
エレンは王家の血をひいていないので、「不戦の契り」の影響を受けません。
そのため、エレンが座標の力をもつことは、
始祖の巨人の能力で地ならしが発動する危険性を発生させました。
ライナーが「ビリッ」と感じた時に、エレンが座標を持っていることに強い危機感を持ったのは、
王家と違い地ならしを起こすことが可能なエレンが座標を持ってしまったからです。
そして、エレンが座標の力を持ったことが、
マーレ編でのヴィリー・タイバーの大演説に繋がり、
エレンによるレベリオ区襲撃が発生し、物語が大きく動き出します。
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まとめ: 座標の力と物語の展開
別冊マガジン連載当時、「座標」というのが何なのかも分かっていませんでした。
その頃はダイナ巨人へのエレンパンチで何が発動したのかもよく分かりませんでしたが、
この後ダイナ巨人が王家の血筋だったことが分かり、
理由が分かるというストーリーになっていきます。
終盤にマーレがわざわざパラディ島に乗り込み、
エレンとジークの接触を防ごうとしていたのは、
始祖の能力者エレンと獣の巨人の能力者であり王家の血筋であるジークが接触するのを、
どうにかして妨害するためでした。
一方、ライナーやベルトルト達はダイナ巨人にエレンがパンチした時、
ダイナ巨人がまさか王家の血筋だとは思っていません。
エレン自身もまだこの頃は座標の発動条件について何も知らないため、
ダイナ巨人へのパンチは偶然とも言えます。
ただ、あとあと分かるのはエレンが過去を変えられる可能性がある、ということでした。
そのため、ダイナ巨人にエレンがパンチしたのは、
未来エレンの能力によるものなのかもしれません。
(過去改変には議論あり)