『ワンピース』には多くのキャラクターが登場しますが、その中でも藤虎(イッショウ)は特に興味深いキャラクターです。
藤虎は世界政府海軍の3大将の一人でありながら他の海軍大将とはかなり違うキャラクターです。
同じ大将である緑牛と対立したり、上司である赤犬元帥と激しい口論をしたり、ルフィを半ば見逃したりするなど、裏切りそうな雰囲気があります。
この記事では、藤虎が裏切り者になる可能性、藤虎のモデルとされている人物が誰か、ルフィや他のキャラクターとどのように関わってきたかなどを書いていきます。
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藤虎(イッショウ)と赤犬(サカズキ)の対立:正義をめぐる口論
藤虎はドン・キホーテ・ドフラミンゴとの戦いとなったドレスローザ編で登場しました。
このドレスローザ編での藤虎の行動は赤犬の怒りを呼び、赤犬と激しい口論をします。
藤虎は元々「王下七武海」制度の撤廃を願っていた人物なので、王下七武海の一人のドフラミンゴを怪しい人物だと考えていました。
過去、王下七武海のメンバーだったクロコダイルにより、アラバスタ王国が大混乱に陥ったことがあります。
アラバスタのように王下七武海制度が隠れ蓑になってしまい、海軍の取り締まりを受けないというシステムを藤虎は嫌悪していたようです。
アラバスタ編ではクロコダイルとルフィの戦いの結果、クロコダイルは敗北。
しかし、世界政府海軍は海賊であるルフィが王下七武海として守られていたクロコダイルの悪をあばき、成敗したという真実をもみ消し、海軍の手柄にしました。
結果、その場にいた海軍のスモーカー大佐が解決したことになりスモーカーは激怒。
藤虎はドレスローザ編でスモーカーの立ち位置に近い存在になっていました。
しかし、藤虎はルフィがドフラミンゴを倒した後、元のドレスローザ王だったリク王にドフラミンゴを野放しにしていた政府を代表して謝罪。
大将という立場であるにも関わらず土下座します。
この時映像電電虫が回っていました。藤虎はもちろんそれを分かっています。
つまり、藤虎は意図的にアラバスタ編であったようなでっち上げの海軍が解決したという話にならないように先手を打った、ということです。
これを知った赤犬は激怒。
「おどれの身勝手で正義の面目丸潰れじゃろうが!!!!!」
(ワンピース 漫画版 736話「虎と犬」)
これに対して藤虎は反論。お互いに激怒しながらの口論になりました。
麦わらのルフィとローの首を取るまで海軍基地の敷居はまたがせないという赤犬に、藤虎は望むところと答えます。
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藤虎と緑牛の対立
緑牛(アラマキ)は、藤虎と同じ世界徴兵によって大将になった人物です。
緑牛の悪魔の実はモリモリの実。
緑牛は珍しいことに(?)海軍元帥赤犬を心から慕っていて、赤犬に褒められたいと思っているキャラです。
そのために、わざわざルフィがカイドウを倒した直後ワの国に行き、ルフィ達を狙うも赤鞘やヤマトと戦ったり、シャンクスに遠くから覇気で威圧されて撤収。
そんな強いんだか弱いんだか、イマイチよく分からない感じになってしまっています。
藤虎は革命軍がマリージョアを襲撃した際、奴隷解放を行う革命軍を手助けしました。
赤犬を慕っていて分別のあまりなさそうな緑牛はこれに怒り大喧嘩になった描写があります。
エピソードとしては短いエピソードなので詳細は分かりませんが、藤虎はそもそも自分の信念を曲げない人物としてワンピースの中でずっと描かれています。
当然この奴隷解放は世界政府のトップ天竜人を裏切るような行為ですので、海軍の意思でも何でもなく、藤虎の信念なのでしょう。
一方海軍や天竜人から見ればこれは大きな裏切りのはずです。
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藤虎とルフィの対決、ルフィを取り逃がしたエピソード
ドレスローザ編で、ルフィが王下七武海のドフラミンゴを倒すと、海軍大将である藤虎は元ドレスローザ国王のリク王に土下座しました。
ドフラミンゴを倒すまでは藤虎はルフィ達を野放しにし、ルフィがドフラミンゴを倒して藤虎自身が土下座して謝罪することで、王下七武海制度の問題点を浮き彫りにしています。
このことを巡って赤犬と藤虎は口論。
藤虎は赤犬との口論の中でルフィとローを捕らえることに同意しました。
藤虎はルフィ達がドレスローザを脱出しようとするのを咎めようとするものの、ドレスローザ国民に愛されているルフィの人柄を理解し、ルフィを捕らえることを半ば放棄します。
ドレスローザ編での藤虎は海軍大将として行動しつつも、ずっとルフィを評価していた様子が伺えます。
赤犬と口論になるなど正直どちらかと言えばルフィ側の人物という感じが強いキャラになっています。
このことも、「藤虎は裏切るのでは?」という噂の元になっています。
これらのこともあり、「藤虎はいいやつ」と評価する方もネットにはいますね。
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藤虎のモデルは誰?
藤虎のモデルとなった人物としては、日本の名俳優「勝新太郎」が挙げられています。
勝新太郎というよりも日本映画「座頭市」の「市」というキャラクターがモデルだと思われます。
「座頭市」の「市」は盲目でありながら凄腕の剣士で、勝新太郎が演じていました。
その後「座頭市」は北野武がリメイクしています。
私はリメイク版しか見たことはないのですが、とても面白い映画なのでぜひぜひ見てみてください。
(タップダンスは完全に意味不明ですが)
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藤虎は裏切り者になるのか?
藤虎は今のところ、本編で書かれている内容では海軍大将のままです。
今は同じく大将の黄猿がフォーカスされていたエッグヘッド編が終わったばかりで、藤虎は長くワンピースに登場すらしていません。
ドレスローザ編以降の藤虎は、赤犬と口論し敷居を跨がないという話になったにも関わらず、頓智みたいな返答でマリージョア入り。
さらにマリージョアでは奴隷解放を行う革命軍に手助けし、海軍大将の緑牛(アラマキ)と対立。
ひいきめに見ても藤虎のやっていることはめちゃくちゃです。
今後ともそのまま海軍大将の立場でいられるとは正直思えません。
そもそも藤虎自身の望んでいた「王下七武海制度の撤廃」はレヴェリー(世界会議)で達成されています。
そのためおそらく藤虎自身にも大将でいる必要はないのかな、という感じもあります。
同じ大将である黄猿(ボルサリーノ)にも裏切りの噂あるため、もう海軍自体ぐちゃぐちゃになる感じもしますね。
ただ、藤虎は登場時からいずれゾロと戦うだろうと噂されていますし、ファンならみんな「ゾロvs藤虎」の剣豪対決を見たいと思います。
そのためには藤虎は海軍にいたほうがいいんですよね~・・・。
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まとめ
藤虎の赤犬や緑牛との喧嘩や口論や、ドレスローザ編での半ばルフィを見逃したような行動、
さらにはドレスローザのリク王や国民に対する謝罪の仕方などを見ると、
常に海軍大将というよりは藤虎自身の信念や正義のために行動しているように見えます。
ちなみに藤虎の掲げる正義は「仁義ある正義」です。
正直青キジ(クザン)を連想してしまいます。
マリージョアでの革命軍による天竜人の奴隷解放を手助けするなどは、
どう考えても藤虎の政府への裏切り行為です。
今後の物語で、藤虎が政府や海軍を裏切り反旗を翻すのか、それとも別の形で自らの正義を貫くのか、いずれにしても海軍や世界政府にずっと臣従するとは考えにくいと思います。
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