『進撃の巨人』において、女型の巨人が調査兵団に混じっているエレンを狙う場面は、
数々の疑問を感じさせるものでした。
- 巨人なのに目的意識を感じさせる
- アルミンのフードを剥がす
- エルヴィンの作戦で捕獲された時涙を流す
などなど。
女型の巨人がエレンを狙っていた理由は、
- マーレの使命
- 自身の父親の待つマーレへ帰るという決意
これらがあったからです。
この記事では、女型の巨人がエレンを執拗に狙った理由や、
女型の巨人(アニ)の内面の葛藤について詳しく見ていきます。
女型の巨人(アニ)がエレンを狙う理由
前提
まず前提として女型の巨人は憲兵団に入っていたアニ・レオンハートです。
つまり、アニはエレン達にとっては裏切り者です。
アニは実はパラディ島の人物ではなく、
パラディ島の外のマーレという国から派遣されてきました。
ライナー・ブラウンと、ベルトルト・フーバーも同じです。
女型の巨人がエレンを狙う理由
アニがエレンを狙ったのは、マーレの使命があったからです。
アニはマーレの「始祖奪還計画」という計画のために
パラディ島に派遣されてきました。
ライナー、ベルトルト、マルセルも同じです。彼らは全員マーレから派遣されてきました。
アニ達の目的は、「始祖の巨人」を手に入れることでした。
アニ、ライナー、ベルトルト、そしてマルセルの4人は、
マーレの命令に従いパラディ島に潜入し、
始祖の巨人を奪還するという使命を達成するために行動します。
その一環としてウォール・マリアやウォール・ローゼの壁も破壊されました。
アニ達はパラディ島に潜入した後、エレンが巨人化できることを知ります。
エレンが「始祖の巨人かもしれない」という状況になったということです。
そのため、アニ達はエレンを狙うようになりました。
つまり、エレンを狙っていたというより、
始祖を持つかもしれないのがエレンだったということです。
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女型の巨人が涙を流した理由、女型の巨人はなぜ泣いたのか
女型の巨人は壁外調査中のエレン達調査兵団を襲撃、
エレンを一旦は捕獲することに成功します。
しかし結局アニはエルヴィンの作戦やリヴァイ班の活躍で、
エルヴィン達に捕らえられることになりました。
つまりアニは失敗した、ということです。
エルヴィンはエレンが巨人化できるという事態を受け、
ということは壁を破壊した巨人は実は人間なのでは?という憶測を立てていました。
そしてこの考えの元にその人間をあぶりだすためこの壁外調査は行われ、
まんまとアニははまってしまったという事情です。
結果として女型の巨人を捕獲することを試みる形になったため、
女型の巨人捕獲作戦という形になりました。
アニはこれまでにマルコを犠牲にし、
今回仲間意識があったであろう調査兵団の兵士達を自ら倒し、
エレンを捕獲しました。
これはアニにとって心理的には辛いことだったものの、
マーレの使命のため、父親の待つマーレ(故郷)に帰るため決行しました。
ところがアニは調査兵団に捕獲され失敗。
マルコの件は別件とも言えますが、
この時女型の巨人はエレンを連れ去るために多数の調査兵団の兵士を倒していて、
結果エレンを連れ去るのに失敗しました。
つまり、やりたくない判断をして辛いことを決行したのに、
何も得るものがなかった。という絶望の涙だと私は考えます。
エルヴィン達もまた一旦は女型の巨人を捕獲したものの、
結局逃げられてしまいました。
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アニのエレン達への思いの葛藤と、父親への思いの葛藤
エレン達、仲間達への葛藤
アニは進撃の巨人の物語の後半以前は、
冷たい感じの女性というイメージになりやすいキャラです。
ですが、アニは実際はアルミン達調査兵団の兵士達と戦いたくないと思っていました。
それでもアニにはマーレの使命があり、父親の元に戻るという目的がありました。
アニにはアニの葛藤がありましたが、それでもアニはエレンを連れ去るという決断をしました。
そのためにパラディ島で一緒に過ごしたこともある調査兵団の兵士達を
自ら倒すという行動を起こします。
それでもその最中、フードを被っていたアルミンのフードを外し、
アルミンであることを確認した後、何もせず立ち去るという行動をしてしまっています。
これはアニ達の目的にとってはやらないほうがいい行動で、
結果としてアニはこの行動によりアルミンに女型の巨人である可能性がある、
と推測されてしまいました。
アニの目的を達成するためにはアルミンのフードを外して顔を確認したりせず、
倒してしまったほうがいいに決まっています。
それでもアニは危険があったとしても、アルミン達を倒したくないと思っていたということです。
アニもまたライナーと同じように仲間との思いと使命の間で揺れ、
完全にマーレの戦士として動くことはできなかったということとも言えるでしょう。
父親への思いとの葛藤
アニは捨て子でした。
(母親の浮気相手がエルディア人だったから)
父親は捨て子のアニを拾った存在。実の父ではありません。
アニも父親もエルディア人でした。
マーレのエルディア人は差別、迫害されている存在ですが、
知性巨人の継承者、「マーレの戦士」になると、
「名誉マーレ人」という地位が与えられます。
アニの父親は生活を豊かにしたいがために
アニを「マーレの戦士」にするため格闘術を教え鍛錬し、育てていました。
アニは最初この拾ってくれた男を嫌っていました。
しかし、男はアニを育てている間に徐々に気持ちが変わっていたのか、
アニがいざパラディ島に行くということになった時、
アニを娘と思うようになっていて、
「必ず帰ってきてくれ」と泣きつきました。
都合のいい話に感じるかもしれませんが、
アニは元捨て子であり、父親は唯一の家族です。
アニは父親の言葉を胸に秘め、必ず父親の待つマーレに帰ると強く思い、
パラディ島に向かいました。
- マーレに与えられた使命
- 父親のいるマーレに必ず帰るという決意
これらがアニの目的となっています。
アニの葛藤はここにあります。
マーレに帰る、というのはつまりマーレの使命を全うして帰る、ということです。
ただしそれはパラディ島の人達にとっては敵対行為です。
エレンが始祖の巨人の能力者でなければアニの心境は違うかもしれませんが、
現実は訓練兵団を共に過ごしたエレンが能力者でした。
エレンをマーレに連れ去るというのがマーレの使命の達成、
アニの目的達成です。
エレンを連れ去るために調査兵団の壁外調査を襲った際に
わざわざアルミンのフードをはがし、アルミンであることを確認し、
何もせず放置したのもアルミンに危害を加えたくなかったからです。
アニがマルコを犠牲にした件でも、アニの本心が垣間見えました。
それでもアニはエレンを連れ去るという目的のために、
エレンの連れ去りを決行したものの失敗し、エルヴィンに捕獲されました。
失敗したことでマーレの使命も果たせず、父親の待つマーレにも帰れず、
ただ調査兵団の兵士達を犠牲にしただけ、
という状態に女型の巨人は涙を流した、ということだと思っています。
アニがエレンを食べなかった理由、アニはなぜエレンを食べなかった?
アニは一度はエレンを捕獲することに成功しています。
理屈としてはこの時捕獲した後すぐに食べていたら、
エレンの持つ始祖の巨人も進撃の巨人も手に入ったはずで、大手柄だったはずです。
しかし、アニはそうしませんでした。
これには幾つか理由があると思います。
まず、アニの使命は始祖の能力を得ることではなく、始祖を奪還するということでした。
マーレの管理していた知性巨人は全て一つ一つ違う人物に継承されています。
それを考えれば、基本的には目的は生け捕りになるはずです。
そのためエレンを食べなかった。
ライナーとベルトルトがエレンとそばかすユミルを捕獲した時も一緒です。
基本的にライナーとベルトルトとアニの考えとしては、生け捕りしかないように見えます。
また、エレンをその場で犠牲にすれば、
アニ自身が始祖の巨人の力を得ることはできたでしょうが、
それをアニが望んでいたとも思えません。
仲間として過ごした時間のあるエレンを?という気持ちの問題もあるでしょう。
また、仮にアニが始祖の巨人の能力を持った場合、
その状態でマーレに帰ってアニはその後幸せに暮らせるのか?
というのは疑問です。
始祖の巨人は条件が整えば地ならしを起こせるという強力な能力です。
それをマーレが正式に与えることにしたわけでもないアニが持っている、
というのはマーレにとって都合がいいとは思えないからです。
マーレに帰国した後、始祖の巨人だけを剥がすことが出来るという話など聞いたことがないので、
アニにとっては危険なことだったのでは?と私は考えます。
まとめ:進撃の巨人、女型の巨人がエレンを狙う理由、アニの目的
女型の巨人(アニ・レオンハート)がエレンを狙った理由は、
マーレの使命だけでなく、アニ自身の父親の待つマーレへ帰るという決意がありました。
アニは進撃の巨人の物語ではどちらかと言うと冷たい感じのイメージがありますが、
当たり前ですが人間としての感情が常に存在しいたてことが後半に分かります。
エレンや仲間たちに対する思い、
父親への思いやマーレの使命との間でアニもまた揺れていました。
それでも父親への思い、マーレの使命を優先し、エレンを狙う行動を取ったということです。